海外移住や、海外赴任、海外旅行などで不安の種になるのが、現地通貨をどのように引出したらいいのか?という問題。
いままで日本円を海外へ持ち込んで、現地の両替所でしか換金をした経験しかない方や、
国際デビットカードやクレジットカードのキャッシングサービスをどのように利用したらいいか分からない方もいるのではないでしょうか?
記事を書いている私は、今までに海外旅行や海外移住を通じて、現地通貨を引き出すための最適な方法を探し続けてきました。現在も、フィリピン移住で現地のATMを使いこなしています。
そこで今回は、「安い手数料で、現地通貨に変える便利な方法を知りたい」という方に向けて、以下の内容を解説します。
- 現地通貨を引き出す4つの方法
- 今の時代に一番オススメな手数料が格安の現地通貨引出し方法
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海外移住で現地通貨を引き出す4つの方法
- 日本円を持参して、現地の両替所で換金する
- 国際キャッシュカード(デビットカード)を使って引き出す
- クレジットカードのキャッシングサービスを利用する
- 手数料が最安値のマルチカレンシーサービスを利用する
1. 日本円を持参して、現地の両替所で換金する
日本円の紙幣を持参して、現地の両替所で現地通貨に換金する方法です。
一番確実に日本円から現地通貨に変えることができるというメリットがあります。
しかし、両替所の数が多くはなかったり、両替所の為替レートが場所によって異なるので、気づかないうちに高いレートで換金してしまうデメリットもあります。
また、両替所は夕方以降になると閉まっていたり、土日に営業していない国もあります。
とは言え、次に説明するデビットカードやクレジットカードなどを事前に用意する必要はないため、手軽な方法とも言えます。
- 1〜3ヶ月程度のお試し移住や、海外旅行で現地ATMで何度もお金を引き出す必要がない人
2. 国際デビットカード(国際キャッシュカード)を使ってATMで引き出す
海外のATMを使って、日本の銀行の円預金口座から現地通貨を引き出す方法です。
デビットカードとは、支払いやATMによる引出しをすると、即時に自分の銀行口座から引き落としがされるカードのことです。
銀行が定める為替レートに手数料が上乗せされますが、街中のATMで手軽に現地通貨を引き出すことができます。
「わざわざ数少ない両替所を見つける必要がないのはメリットになります。
しかし、引出し手数料が1回あたり300円くらいかかり、さらにカード会社の為替レート・銀行のレートを合わせると5%程度かかります。
そのため費用面ではお得とは言えず、現金による換金とさほど変わらないものと考えておくといいです。
ATMで引き出す手順は、記事後半で解説しています。
- 滞在中に、何度かお金を引き出す可能性がある方。
- 営業時間を気にせず、近くのATMで手軽に引出したい方。
- 現金はたくさん持ち歩きたくないので、必要なときにだけこまめに引き出したい方。
各社のデビットカードは、以下を参照ください。
▶VISAデビットカード
▶Mastercardデビットカード
▶JCBデビットカード
3. クレジットカードのキャッシングサービスを利用する
普段わたしたちが利用しているクレジットカードのキャッシングサービスを利用して、現地のATMで現地通貨を引き出す方法です。
デビットカードが既に入っている口座残高から引出されるのに対して、クレジットカードによるキャッシングは、「一時的にカード会社から借り入れ」をする形になります。
そのため、年間の金利がとても高く約18%くらいです。しかし、翌月の1回返済にすると、金利は1〜2%と驚くほど低くなります。
一旦借り入れをするということには気が引けますが、返済を翌月の1回払いにすれば、レートや手数料は前述のデビットカードや両替所による換金よりもお得になる可能性もあります。
私がフィリピン移住をしていた頃は、翌月の一括払いにしていたので、手数料の面からも、この方法で現地通貨に変える方法を取っていました。
しっかりと返済ができているかは、クレジットカードの明細をスマホで確認しておくと安心です。
ATMで引き出す手順は、記事後半で解説しています。
- なるべくコストをかけずに、お得に現地通貨を引出したい方。
- デビットカードの手配をするのが面倒な方。
- 現金はたくさん持ち歩きたくないので、必要なときにだけこまめに引出したい方。
4. 手数料が最安値のマルチカレンシーを使う
海外送金サービスをしているWISEが提供する「マルチカレンシー」と呼ばれるカードを利用する方法です。
事前に資金をカードに入れ、いわばデビットカードやプリペイドカードのように使える移住者用のキャッシングカードと言えます。
事前に資金をこのカードにいれておくことで世界中どこでも現地通貨に変えることができます。またカードによる電子決済も自由自在です。
さらに、リアルタイムの為替レートが用いられており、手数料もやすいため、無駄なコストを最大限にカットできます。
また、クレジットカードとは違い、すでにカード上の口座にチャージした分までしか利用できないため、使いすぎの心配もありません。
補足ですが、現地通貨を格安の為替レートで引き出せるだけでなく、海外送金の機能にも長けています。
デビットカードやクレカと比較しても、メリットしかないと感じるので、私はクレカから、このWISEが提供するマルチカレンシー口座に乗り換えています。
アプリの画面も非常に見やすく、操作性も良くて気に入っています。
詳細は、【完全版】海外移住でWISEを利用する魅力を徹底解説 の記事で紹介していきます。(現在、作成中..)
- 手数料と為替レートを最安値で抑えたい方
- 海外送金をする機会もある方
- クレジットカードだと使いすぎるので、プリペイドタイプにしたいという方
注意点:海外での現地通貨の引出し
ここまで、海外移住で現地通貨を引き出す4つの方法を紹介しました。
続いて、「現地通貨をATMなどで引き出す際の注意点」を解説します。
為替レート、手数料、利息を確認する
海外のATMで現地通貨を引き出したり、両替所で換金をする場合には以下の3つに気をつける必要があります。
- 為替レート
- 手数料
- 利息
為替レートは、デビットカードやクレジットカード、現金での両替をするすべての場合において関わる内容です。
また、手数料も銀行ごとなど独自で設定されています。利用している銀行やクレジットカード会社に手数料を確認しておきましょう。
銀行 | 引出し手数料 | 為替レート |
---|---|---|
三菱UFJ | 約200円 | カード会社の基準レート+ 3.0% |
みずほ | 約200円 | カード会社の基準レート+ 3.1% |
三井住友 | 約200円 | カード会社の基準レート+ 3.0% |
りそな | 約200円 | カード会社の基準レート+ 2.5% |
楽天 | 約200円 | カード会社の基準レート+ 3.0% |
▶VISA基準レート:Currency Exchange Calculator
▶Mastercard基準レート:Currency Converter Calculator
カード | 引出し手数料 | 利息(年利) | 一括返済の可否 |
---|---|---|---|
エポスカード | 約200円 | 18% | 可能 |
楽天カード | 約200円 | 18% | 可能 |
三井住友カード | 約200円 | 18% | 可能 |
イオンカード | 約200円 | 7.8%〜18% | 可能 |
セゾンカード | 約200円 | 18% | 可能 |
セディナカード | 無料 | 18% | 可能 |
前述の通り、クレジットカードによるキャッシングサービスを利用する場合、一時的な借り入れをすることになります。
つまり借りた分に対して利息(金利)が発生します。
上の表では、利息が18%(年利)と高く設定されていますが、一括による繰り上げ返済にすることで利息が2%程度に下がります。
繰り上げ返済にしないのなら、クレジットカードによる現金化は避けたほうがいいでしょう。利息が高すぎます。
ATMがカードに対応しているか確認する
海外に設置されているすべてのATMで現金化できるというわけではありません。
海外キャッシングに対応しているATMには、VISA、JCB、MasterCardなど、それぞれの国際ブランドのマークが記されています。
各カード会社の国際マークは以下の通りです。
不安な場合は、海外へ出発する前に、各クレジットカード会社や、銀行に連絡して、移住先で使えるか念のためチェックするのもいいでしょう。
利用上限を事前に確認する
利用枠も確認しましょう。
デビットカードやクレジットカードでは一度に利用できる上限額が決まっています。
初期設定の上限額で足りるのか、利用枠を広げる必要がありそうかを考える必要があります。
クレジットの利用は、ついついお金を使っている感覚が麻痺しやすくなります。上限を上げる際には、必要以上に使いすぎないように注意が必要です。
複数の選択肢をもっておく
日本を離れ海外で生活をすると、どんなトラブルに巻き込まれるかわかりません。
盗難や、不注意でカード失くしてしまう可能性もありますし、ATMの機械が上手く反応しないなどのこともあり得ます。
そんなとき、1枚のデビットカード、クレジットカードに頼っていては対処できません。
ですので、できればクレジットカードと現金、デビットカードと現金、あるいはすべて用意しておくという二段構えで準備しておくことがオススメです。
ATMで現地通貨を引き出す手順
最後に、海外現地のATMで国際デビットカード・クレジットカードで現地通貨を引き出す手順を解説します。
ブックマークして困ったときに見返してくださいね。
*VISA・MASTERCARD・JCBのマークがあるATMで利用可能です。
お持ちの国際キャッシュカード(デビットカード)やクレジットカードをATMに挿入します。
暗証番号は、Personal Identification Number / ID Number / Personal Num / Select Code で表現されることもあります。
引出し(withdraw)、振り込み(transfer)、残高照会(balace)など、取引内容を選択します。
目的は現地通貨の引出しですので、「WITHDRAW」を選択します。
- CHECKING(当座)
- SAVING(普通)
- CREDIT(クレジットカード)
★国際キャッシュカード(デビットカード)で引き出す場合は、SAVIGN(普通)を選択
★クレジットカードによるキャッシングをする場合は、CREDIT(クレカ)を選択
*CREDIT=CASH IN ADVANCE と記載されている場合あり
$20, $40, $100のように選択できます。自分で金額を決めたい場合は「OTHER」を選択し、希望の金額を入力します。
明細書と受け取った金額が合っているか確認しましょう。
カードの取り忘れだけにはくれぐれも注意を!
まとめ
今回は、海外で国際デビットカード・クレジットカードを利用して現金化する方法、またお得なマルチカレンシー口座(WISE)を利用する方法を紹介しました。
10年前と比べ、現金の利用率は減りましたが、国によっては現金必須なところもまだまだ多くあります。
また、日本円を持ち込んで現金化する方法も除々に廃れていくでしょう。
今回ご紹介した便利な方法を活用して、レートや手数料、利便性などを加味して、自分に合った最適な方法を決めて海外渡航されてください。
参照:VISA、MASTERCARD、JCB、WISE
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