この記事では、2020年10月23から発給が停止されていた、フィリピンのリタイアメントビザであるSRRVについて、2021年9月時点での最新情報を共有します。
*フィリピンの退職庁から正式に発表されている情報、フィリピン政府のニュースサイト、日本大使館の情報など参照しています。
そもそもSRRVについて、今までの取得要件を詳しく知らないという方は、以下の内容を参考にしてみて下さい⇣
リタイアメントビザ(SRRV)が発給停止していた経緯
リタイアメントビザの取得要件の変更の内容の前に、なぜしばらくの間ビザ発給が停止されていたのかを解説します。
2020年10月に、フィリピン観光省(DOT)が、フィリピン退職庁(PRA)に対して、SRRVの発給を停止するよう命じました。
理由は、SRRVビザを所有者のほとんどが中国人であり、それがフィリピン国家の安全面に影響を及ぼすのではないか?
という懸念がされていたからです。
(ちなみに移民の人数は、中国人→韓国人→インド人→台湾人→日本人→アメリカ人という順位です)
このコロナによる入国制限の影響もあり、新規でSRRVが取得しにくい環境下でもあったため、ビザ発給要件の検討が加速したと言われています。
その結果、一時発給停止の判断が2020年10月23日に下されました。
観光省(DOT)から、退職庁(PRA)への指示事項としては以下の通りでした。
- 年齢要件の再検討
- 預託金額の要件の再検討
- 不動産投資への可否や金額に関する再検討
これらの検討を受けて、ビザ発給の要件が変わり、リタイアメントビザSRRVの発給が再開された。というのが今回の経緯です。
申請内容の変更点を見ていきましょう。
【発給再開!】変更点は何か?:リタイアメントビザ(SRRV)
そんな、しばらく発給が停止されていたリタイアメントビザ(SRRV)ですが、2021年5月12日に再開することがフィリピン退職庁から発表されました。
申請自体は、マカティ市にあるPRA(退職庁)の本部と、4つのサテライトオフィス(クラーク・セブ・ダバオ・バギオ)を通じて5月17日から可能です。
再開されて安心!と思いきや、取得要件に変更点が…
フィリピン退職庁からの正式文書から事実を確認しましょう。
今までは、35歳から申請することができたSRRVビザですが、
35歳以上から、「50歳以上」に年齢の要件が変更されました。
35歳という若い年齢で取れるフィリピンのリタイアメントビザは、世界的に見ても超レアでお得なビザだったので残念です..
預託金や申請費用の金額に変更はないようです。
SRRV条件変更に関する考察と、今後の予想
フィリピンのビザに関する情報は、前触れもなく突然変わったりすることがあります。
そのため、現状では35歳から50歳以上に引き上げになっていますが、一時的である可能性もあるため、再度年齢の引き下げが発表される期待はあります。
わたしがそう考える理由は、以下の通りです。
- 外国人によるSRRVの預託金は、フィリピン経済の潤いを左右する要因となるから
- 外国からの移民が増えることで、外国人による消費活動も増え、フィリピン経済を活性化する要因になるから
フィリピン政府もコロナウイルスによる経済活動の鈍化によって、国家としての資金難を懸念しているはずです。
少しでも海外移民者からの資金集めをしたい、喉から手が出るほど欲しい。というのが本音だと思います。
しかし、中国からの移民が増えすぎているという問題が起こっているのは事実です。実際に、いままでフィリピンでの携帯会社は国内大手2社が支配していましたが、ここに中国企業DITOが加わっていたりもします。
国家権力を守るため、国民を守るためにも年齢の引き下げという判断をせざるを得なかった。というのが私なりの見解です。
コロナウイルスの感染者数が落ち着き、経済回復に向けた動きが活発的になる頃に、年齢の引き下げが発表されることを期待したいところです。
また、現ドゥテルテ大統領の任期が2022年5月で終了するため、今後も変更が加わる可能性もあると考えています。
◉最後に、フィリピンに移住したいけど50歳未満の方へ
フィリピンでは、観光ビザを延長することで最大3年間滞在できます。
そのため、SRRVの条件変更を常にモニターしておきつつ、しばらくは観光ビザでの滞在を続けて、タイミングがきたらSRRVの申請を狙いにいく。あるいは他の永住ビザを狙う。という姿勢でもいいかもしれません。
また引き続き条件が変わりましたら、更新していきたいと思います。
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Yuki様
年金が支給されるタイミングでフィリピンへの移住を考えています。
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