- フィリピンのセブ島で日本人が就ける仕事ってあるの?
- 具体的にどんな職種の募集があるの?
- どうやって仕事を探したらいい?
これらはフィリピンで海外就職を考えている人が抱える共通の悩みです。
この他にも、英語力のこと・年齢のこと・その業界の経験が必要か?など疑問に思うことはたくさんあります。
私は、過去にセブ島の語学学校で働いたり、今もフィリピン人たちと一緒に仕事をしています。またフィリピンのセブ島で就職したい方へのアドバイスやサポートもしています。
今回の記事では、
- 仕事の探し方
- フィリピンのセブ島で探せる仕事、給料の目安
- フィリピンで仕事をするときの注意点
について、現地の求人紹介会社さんから直接ヒアリングをした内容をもとに解説します。
最後までお読みいただくことで、フィリピンで働くことの可能性とメリットを感じて頂けるはずです。
フィリピンのセブ島で仕事を探す方法
海外転職に強い日本の求人サイトを活用する
1番の王道パターンは日本語でネット検索して、海外転職に強い求人サイトを活用する方法です。
メリットは、自分が希望する職種を手軽に探すことができる点です。
一方デメリットは、掲載されているのは日系企業がほとんどで限定的であるため、網羅性がやや低いこと。
フィリピンのセブ島には日系企業だけでなく、他の外資企業や現地企業で日本人を必要としている企業が沢山あります。
以下に、代表的な海外転職サイトを掲載します。
- リクルートエージェント:日本最大手、海外案件も多め
- マイナビ転職グローバル:こちらも最大手
- カモメアジア転職:アジアの求人案件の専門
- リーラコーエン:フィリピンでも有名な人材会社
- Job Pot:フィリピンに特化した求人サイト
- アブローダーズキャリア:東南アジア中心の転職サイト
- ジョブプライマー:フィリピンに特化した求人情報サイト
現地の求人サイトに登録し就職活動を行う
もしあなたが英語に自信があれば、現地の求人サイトを使って探すこともできます。
フィリピンでは英語が公用語です。
求人サイトも全て英語表記になっているので、英語さえできれば仕事探しもはかどります。
そしてフィリピンでは英語に加え、日本語が喋れるというだけで市場価値が高くなる傾向にあります。
そのため現地の求人サイトも活用することで、掘り出しものや、より多国籍の人が働くグローバルな仕事環境にありつける確率が高くなります。
現地の求人サイトは以下の通りです。
- Kalibrr:操作性に優れていて簡易的
- Jobstreet:業界1位の知名度
- Mynimo:シンプルな仕様、セブの求人は少なめ
- indeed:世界的にも有名
- Monster Philippines:職業に関する情報が充実している
当メディア運営元であるVia.Assistanceでも、現地の就職紹介会社と提携し、日本人の皆さんの希望に合わせた職業紹介のサポートしています。
今回ご紹介した求人サイトと合わせてご検討下さい。
現地に住む知り合いから紹介してもらう
古典的な方法ですが、意外と手堅い方法です。
実際に勤めている人から紹介があるとなると、雇う側の企業としてもムゲにはできないでしょう。
昔も今も、「紹介」というものは大きなパワーを持ちます。
実際に私が、セブ島の語学学校で働いたときは転職サイトなどは活用せず、現地の日本人の責任者の人と仲良くさせて頂いていた経緯があったことで紹介をしてもらえました。
「〜さんの紹介なら、、」ということで話がスムーズに進むことも多いです。
人との繋がりで広がるチャンスは以外に大きいです。
- 現地で開催されている就活フェスに参加してみる
- カフェで仕事していそうな人に声を掛けてみる
- シェアハウスに入る
- 日本人主催のボランティアに参加してみる
- SNSで積極的に声を掛けてみる
これ以外にもバーなどで積極的に声を掛けてみたり、コミュニティーに参加したりすることで、人の輪が広がり仕事探しに繋がる可能性もあります。
フィリピンのセブ島で日本人が就ける仕事9選
ここからは日本人がフィリピンのセブ島で就職できる可能性のある職種を紹介します。
2022年現在、フィリピンでは日本語のネイティブスピーカー&英語も話せる人材の需要が上昇し続けています。
ここで重要なのは、欧米のように高い英語レベルが求められるわけではなく、英語レベルに応じた仕事が沢山あるということです。
現地の就職紹介会社へ確認したところ、コロナ禍にも関わらず、日本人の求人は増えているそうです。
2022年1月時点では入国が厳しい状態ですが、
- オンラインで面談をして採用まで獲得
- リモートでフィリピンの仕事をし始める
こういったことも可能な時代になっています。
日本人が就けるであろう仕事の一覧は以下です。
職種 | 給料水準 | ハードル | 必要英語力 |
---|---|---|---|
語学学校スタッフ | 中 | 低 | 日常会話レベル |
コールセンター | 低 | 低 | 日常会話レベル |
ITエンジニア | 高 | 中 | 日常会話レベル/ビジネスレベル |
その他技術職(建築、土木、電気) | 高 | 高 | ビジネスレベル |
ホテル、観光業、ダイビングショップ | 中 | 中 | 日常会話レベル |
工場の生産管理 | 中 | 中 | 日常会話レベル/ビジネスレベル |
金融、会計 | 高 | 高 | ビジネスレベル |
日本語教師 | 低 | 中 | 日常会話レベル/ビジネスレベル |
営業、マーケティング職 | 中 | 高 | ビジネスレベル |
英語レベルの理想的な目安としては、
⚫日常会話レベル:TOEIC550〜600点くらい
⚫ビジネスレベル:TOEIC750点はくらい
ポジションによって求められる英語力は異なりますが、英語力に対しては欧米の海外就職よりも遥かに寛容です。
ここは私がフィリピンで拙い英語でも現地の仕事をしていて実感する部分であり、魅力的だと感じるポイントです!
どれぐらいの英語力が必要なの?
もうちょっと詳しく知りたいという方は、海外移住や海外就職で必要になる英語力をまとめましたので参考にしてください。
海外移住は英語ができないと失敗する?【英検3級レベルの僕が解説】前置きが長くなりました。具体的な職種を1つずつ見ていきましょう。
1. 語学学校スタッフ
フィリピンのセブ島には留学生のための語学学校が50校ほどあります。
運営元の企業に申し込んで日本人スタッフとして就職するケースです。
業務内容は、生徒の対応やオリエンテーション、部屋の清掃、イベントの企画運営、スケジュール管理、生徒の空港送迎、生徒の部屋の割当など多岐に渡ります。
わたしもこのパターンで働いていたことがありますが、寮付きの学校では生活にまつわる管理まで行う必要があるので、意外とハードでした。日曜も生徒さんを空港にピックアップするための業務などもあったので、休みもまばらになりがちです。
とは言え、周りに日本人スタッフがいるため英語力が高くなくてもチャレンジしやすい職種と言えます。
スタッフの中には、インターンシップとして半日英語の授業を受けて、もう半日は仕事をしている人もいます。
2. コールセンタースタッフ
日本やアメリカなど多くの外資系企業は業務を効率化をするために、顧客の電話対応を外部にアウトソーシングしている場合が多いです。(業界用語でBPOと呼ばれる)
その委託先として人気なのが人件費が安くオフィスの賃料も安いフィリピンです。
電話による顧客対応をフィリピン現地にオフィスを構える日系企業に委託するケースが多く、オペレーターが沢山います。
お客さんは日本人なので、仕事もほぼ日本語できます。
英語に自信がないけど海外で働いてみたいといい人には挑戦しやすいです。
僕の後輩の女の子2人も、コールセンターのオペレーターで働いていましたが英語をほぼ使わないと言っていました。
しかし、英語力は磨き続けるのに越したことはないです。
理由はフィリピンで英語ができないと生活もしにくくなりますし、現地の人とも仲良くなれないからです。せっかく英語が公用語の国ですので、英語レベルを上げつつキャリアアップを目指すのがいいでしょう。
日本語と英語が話せるだけでフィリピンでは価値がグンとあがりますし、色んな職種にもチャレンジしやすくなります。
英語には全く自信がないけど、フィリピンは好きだ。という人には第一歩として検討しましょう。
3. ITエンジニア
扱うプログラミング言語やボジションにも左右されますが、給料は以下の通りです。
いまフィリピンで最も需要が上がっている職種です。
フィリピンではプログラミングスキルを持ち、日本語が話せる人材が高く求められています。
フィリピンと日本の間で行われるシステム開発などのプロジェクト案件が多いからです。
日常英会話程度の英語力はつけておくといいでしょう。またブリッジエンジニアと呼ばれる職種もあり給与水準は通常よりも上がります。
ブリッジエンジニアの場合、システム開発の技術面に加えて、要件定義を現地の人に伝える英語でのコミュニケーションスキルやマネジメントスキルも要求されるからです。
ブリッジエンジニアの解説はこちらが参考になります。
もしITエンジニアで日本で消耗しているなら、物価が半分以下で過ごせて、給料も日本と変わらないあるいはそれ以上のフィリピンセブ島で働くのもありです。
何より、外国人と仕事をすることで未来のキャリアアップにも繋がります。
補足ですが、セブ島にはITパークというIT関連企業が立ち並ぶエリアがあり、日本のフリーランスなども多いので交流のチャンスも広がるかもしれません。
▶【完全ガイド】海外フリーランスとして移住する方法!仕事・ビザ・税金について知る
【エンジニア必見】ワーケーションのメリットとデメリットを徹底解説【アフターコロナの新しい働き方】4. その他の技術職(建築、土木、電気関連)
建築業や土木関連、電気系の技術職も需要が高いと言われています。
日本国内でも給与水準は高めの職種ですが、フィリピンセブ島でもかなり高い給与が期待できます。
日系企業、現地企業どちらで働くかで求められる英語レベルも変わります。専門的な職種なので、日本での経験があるとアドバンテージは高くなるでしょう。
わたしがこのような専門職のキャリアを歩んでいたら、すぐにセブに行っていますね。
理由は、物価が安い、のんびりした雰囲気の中で仕事ができる、かつ給料も高いからです。
日本からも近いので一時帰国も簡単です。セブの魅力は以下の記事でも解説しているのでよろしけばどうぞ。
5. ホテル、観光業、ダイビングショップ
高級ホテルの日本人向けの接客業、和食レストランの板前などです。
その他には日本人相手の観光ガイド、ダイビングショップのインストラクターなどです。
一部英語を使って仕事もできるかと思いますが、大半が日本語で仕事をすることになります。
手始めに日本語中心で仕事をしたい人や、ホスピタリティ系の職業やダイビングが好きだという人は選択肢にいれるといいでしょう。
6. 工場の生産管理
設備の施工管理や生産管理のマネージャーの求人もあります。
駐在員としての案件でよく見かけるポジションです。
オーダー内容に応じて生産計画を立て、実績管理や進捗管理、現場スタッフのスケジュール調整や在庫管理などトータルの業務を行う仕事です。
その他にもローカルスタッフへの各種指示やサポート、品質問題への対応なども求められます。
英語レベルとしては、現場スタッフへの指示と業務管理が発生するので、簡単なビジネス英語は求められるでしょう。
日本人とフィリピン人では仕事に対する考え方なども変わります。コミュニケーションはこまめにとることで認識のズレをなくすことができるでしょう。(記事後半で解説)
業務経験があるとアドバンテージがあると言われています。
7. 金融、会計、総務
金融や会計に関わる仕事は、需要が上がっているIT業界と同じで給料水準が最も高い職種です。
利益率が高い業界であり、専門性が必要になる職種だからです。
業務経験があることが前提となりますが、業務範囲は幅広いですので必ずしも未経験だからといって諦めずにレジュメ(履歴書)を送ってみましょう。
英語力に関しては日常会話はもちろんのこと、ビジネスレベルも要求されてきます。
業界特有の英単語なども多いため事前に学習しておくと安心です。
8. 日本語教師
日本語を学びたいフィリピン人は年々増えており、それに従い日本語教師の需要も増えています。
過去の求人を確認すると、日本語教育能力検定試験合格/日本語教師養成講座終了/大学で日本語教育を専攻などの記載があります。
経験者が優遇される傾向が強いですが、未経験でも募集しているのでチャレンジできます。
私はボランティアや趣味で日本語をフィリピン人に教えていたことがありますが、英語で日本語を教えるというのは英語力も鍛えられるし、私たちの母国語を学んでくれる嬉しさをしみじみと感じていました。
9. 営業、マーケティング職
日系クライアント向けの広告営業や販路開拓の営業、マーケティング職の募集もあります。
数は少ないですが英語力不問のところもありますので、これといった手に職がない人でもチャレンジできます。
給料は業種やポジションによって差がでます。
顧客相手が日本法人の場合は、日本語で仕事ができますが、周りの同僚はフィリピン人スタッフもいるでしょう。今後のキャリアアップも考えると英語は学習しておくとベターです。
セブ島で仕事をするときに注意すべきこと
税金(所得税)の仕組みを理解しておく
結論として、所得税は就職先の企業が給料から天引きして支払ってくれるので心配する必要はありません。
日本と同じで、累進課税方式といって収入が高いほど税率も高くなる仕組みになっています。
具体的にはフィリピンでの所得が10,000ペソ以下の場合で5%、それ以上になると金額によって10%、15%、20%、25%、30%、35%と段階的に高くなり、最大は35%です。
日本人がゲットする職業の場合は大体30%になることが多いです。
給料明細に目を通し、ちゃんと所得税が天引きされているかチェックしておくといいでしょう。
▶参考:海外移住者の税金(所得税・住民税)について分かりやすく解説します|手続きと対策
フィリピンで働くにはビザが必要
フィリピンのセブ島の現地企業で働く場合は「就労ビザ」が必要になります。
就労ビザがないとフィリピン国内で外国人が労働することが許されていないからです。
原則、企業の雇用主が社員の就労ビザの取得と費用を負担するケースがほとんどです。現地企業に就職するときには、念のため確認を取るようにしましょう。
フィリピンでは、就労ビザのほかにAEP(外国人雇用許可証)やACR-Iカード(外国人登録証)なども必要になります。
ビザの説明と合わせて下記の記事を参考にしてください。
【完全網羅】フィリピンで移住するのに必要なビザ9種類を解説|滞在のタイプ別に紹介フィリピン人のことを理解する
日本人とフィリピン人では仕事に対する考え方や大切にするポイントが根本的に異なります。
フィリピン人は「家族ファースト」であるのに対して、日本人はどちらかと言うと「仕事ファースト」な側面も強いのではないでしょうか?
わたしは現在もフィリピン人たちと仕事をしていますが、以下のようなことがよくあります。
- 家族の体調が悪いので休みます
- 家族の誕生日なので休みます
- 残業は絶対しません
それ以外にも、仕事に対してのんびりであったり、忘れてしまうことがあったり、期限を過ぎたりすることがしばしば起こります。
大事なのはそこに対して日本人の文化や思考を押し付けないことです。
グローバルな職場環境だからこそお互いの考えや価値観を理解しあいながら、仕事を進めることが大切です。
私もよくイライラしてしまうことがありますが、自分のペースを振りかざさないように常々気をつけています。
そして、フィリピン人に対して人前で叱りつけたり怒鳴ったりするのもNGです。人前で怒られることに対してフィリピン人はものすごく敏感で繊細で自尊心が傷つけられたと感じます。
叱るときは諭すように丁寧にしたほうがいいでしょう。
フィリピン人の仕事感についてはまた別の記事でまとめたいと思います。
まとめ:フィリピンのセブ島で働くメリットはいっぱい
フィリピンでは英語が伝わるため、仕事で英語を使うという貴重な経験を得ることができます。
拙い英語だとアメリカやイギリス、オーストラリア、カナダなどのようなネイティブ国では仕事に就くハードルはグンとあがります。
一方、フィリピンでは英語レベルに合わせて仕事も選び取りやすく、日本人というだけで給与水準があがります。こんなに挑戦しやすい環境は他の国と比較しても稀です。
物価の安いフィリピンセブ島で英語力を頑張って磨きながら仕事をしつつ、資金的にも余裕のある移住生活を検討してみてはいかがでしょうか?
また、もしあなたが60歳前後という年齢で、「自分は高齢者だから…」と諦めている方がいたら、少し待ってください。
実際に60歳でも新たに仕事をゲットをしている人もいます。簡単なことではないかもしれませんが、英語を日常会話レベルまで頑張って勉強すれば、可能性はあります。
理由は日本人の雇用の需要そのものが増えているからです。
Via.Assistanceではそんなフィリピンに移住していみたいあなたを応援、サポートしております。話だけでも聞いてみたいという方はお気軽にお問い合わせください。
今回の投稿は以上です。
セブ島移住、ビザ、住まい探しについて相談
直接、詳しく相談したいなら
まずは気軽に相談したいなら
[…] […]
[…] 実際に、フィリピンでの就職を考えてみたいという方は、フィリピンでの仕事探しについて具体的に解説されている記事をご参考ください。 […]
[…] […]